音楽業界で配られている疑問の多い文書について


2015年4月1日より、今までJASRAC(一般社団法人  日本音楽著作権協会:以下JASRACと表記する)で管理していた放送分野における音楽著作権の一部を、音楽著作権管理団体として新規参入したJRC(株式会社ジャパン・ライツ・クリアランス:以下JRCと表記する)で管理する事になった。

 ジャパン・ライツ・クリアランス(JRC)は、今年4月から放送分野における音楽著作権管理に参入する。管理開始時における管理作品は、浜田省吾 (「J.BOY」「光と影の季節」他、スピッツ(「チェリー」「君が思い出になる前に」他)、坂本龍一(「energy flow」「TECHNOPOLIS」他)らの作品を中心に約1200曲。今後も新曲を中心に管理作品数を増やしてゆく予定だ。

坂本龍一らの音楽著作権管理会社JRC、放送分野の著作権管理に参入

しかし、このJASRACが今まで牛耳ってきた音楽著作権管理・使用料徴収・各ミュージシャンや音楽出版社に対する不透明な分配方法(サンプリング調査の結果と仕様店舗からの報告を元に分配しているらしいがそのデータは一切非公開である)の問題はとてつもなく根が深い。

2015-04-01

音楽業界で配られている理不尽な内容の文書

音楽放送業界内部の者で上記の文章を知らない者はいないという。

音楽放送業界は全てのテレビ局もラジオ局も有線放送局も、楽曲の使用許諾についてはJASRACと包括契約しているため、JASRACが管理する日本国内外の約95%以上の楽曲については、特段許可を取らなくても即座に使用でき、後から使用曲の報告をしている。

しかしながら、2015年4月1日からJRCが放送分野における音楽著作権の一部を管理する事になった。

この文章は、音楽放送業界がJRCが管理する楽曲の使用許諾について、契約を交わしていない段階での文章である事が読み取れる。

ここで疑問に思うのは、音楽放送業界がJRCと「新たに包括契約を結べば」と書かれている点だ。

この受け止め方では、音楽放送業界にとって、毎月包括契約使用料を払わなければ使用できない曲が増えたというだけのことで、今後の支払い割合は現行100%とすると

JASRAC=70%
JRC=30%

というような割合の変化しか期待できない。それでも今までのJASRAC独占に比べれば大きな変化なのでJRCの今後には期待したい。

ただし、日本で音楽に触れる国民の感情としては、音楽放送業界が今までのようにJASRACの言う事を聞いて包括契約料を支払ってさえいれば何でも使えるという考え方を改め、新規参入のJRCなどに包括契約だけを押しつけるのではなく、音楽に対する適正な使用料を算出できるよう、真摯な態度で音楽著作権管理団体と向き合うことを望む。

最後にJRCの考え方がウェブページに掲載されていたので、下記に引用する。

JRCとは?

jrc

「全ての分配データをガラス張りにすること」
「適正なルールに基づいて分配額を増大させること」

上記、JRCの考え方の内この二点については、JASRACの許諾・請求・分配のしくみや規約をいくら読んでも一切出てこなかったJRC独特の素晴らしい心意気であることを付記する。